プラナリア

2006年9月18日 読書
ISBN:4163196307 単行本 山本 文緒 文藝春秋 2000/10 ¥1,400

短編集。
各話「無職」がテーマになってるのかな?
(「どこかではないここ」は微妙だけど‥)

「プラナリア」
 屈折して人とずれているのではないかと不安に思う主人公に共感。
 ただ‥乳がん患者という設定にあまり意味を感じなかったんだけど?
 山本文緒作品の登場人物に多いキャラだけど
 葛藤はするけれど結局「自分」を曲げないで行動する姿にあっぱれ!
 うらやましいなぁ。。

「ネイキッド」
 離婚をきっかけにおちぶれる(?)主人公。
 一生懸命やってきたはずなのに理不尽にも思える夫の浮気。
 力なく浮いてるような生活の中で現実を避けていたのに
 チビケンの登場で自分の気持ちに向き合うことになったのかも‥。  
 小さなコを抱きしめて涙を流すラストがすごく気に入った。。

 この話が一番好き。

「どこかではないここ」
 設定は自分に一番近いはずなのに全く共感できない作品。
 何も残るものがなかった。
 すいません‥

「囚われ人のジレンマ」
 見てしまった真実→自分の本心に気づく という感じ。
 
「あいあるあした」
 めずらしく(?)男性が主人公。
 これまた屈折。
 コトが起こらないと人を想う気持ちに気づかない。
 ‥当たり前か?

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