檻のなかの子―憎悪にとらわれた少年の物語
2006年11月16日 読書
ISBN:4152081090 単行本 入江 真佐子 早川書房 ¥2,100
虐待の果てにほとんどすべてのものに怯え
誰とも口を利かない少年ケヴィンが主人公。
おなじみトリイが彼のセラピーを担当して
彼が巣立って行くまでの記録なのだけど
合間にトリイを取り巻く人たちも登場して
その遣り取りもまたケヴィンの成長の記録に
なにか隠し味的なものを加えているように思った。
恐怖心だけでなくその奥に隠されてる憎悪や攻撃心。
肉体だけでなく心まで踏みにじられて
まもってくれるはずの母親に捨てられて
トリイでさえもケヴィンはもう無理なんじゃないかと思ってしまった。。
彼の人生はリセットされるべきだと
彼の暗黒の時代の記録を抹消したソーシャルワーカーの勝手な考えに
震えるほどの怒りを感じた。
彼が自分で自分をあきらめてしまって
「おかしいままでいたほうが楽なんだょ」と言ったとき
本当にそうなのかもしれないと思ってしまったのは
私だけではないのかもしれない。
生まれ変わってからの時間より
暗黒の時間のほうが長かったのだから
ケヴィンの苦しみはまだ終わってないのかもしれないけど
心から彼を応援したいと思う。
できることならその後の彼も見てみたい。
虐待の果てにほとんどすべてのものに怯え
誰とも口を利かない少年ケヴィンが主人公。
おなじみトリイが彼のセラピーを担当して
彼が巣立って行くまでの記録なのだけど
合間にトリイを取り巻く人たちも登場して
その遣り取りもまたケヴィンの成長の記録に
なにか隠し味的なものを加えているように思った。
恐怖心だけでなくその奥に隠されてる憎悪や攻撃心。
肉体だけでなく心まで踏みにじられて
まもってくれるはずの母親に捨てられて
トリイでさえもケヴィンはもう無理なんじゃないかと思ってしまった。。
彼の人生はリセットされるべきだと
彼の暗黒の時代の記録を抹消したソーシャルワーカーの勝手な考えに
震えるほどの怒りを感じた。
彼が自分で自分をあきらめてしまって
「おかしいままでいたほうが楽なんだょ」と言ったとき
本当にそうなのかもしれないと思ってしまったのは
私だけではないのかもしれない。
生まれ変わってからの時間より
暗黒の時間のほうが長かったのだから
ケヴィンの苦しみはまだ終わってないのかもしれないけど
心から彼を応援したいと思う。
できることならその後の彼も見てみたい。
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