幽霊のような子―恐怖をかかえた少女の物語
2006年12月30日 読書
ISBN:4152081716 単行本 入江 真佐子 早川書房
おなじみトリイのノンフィクション物‥なのだけど
この作品は結末がない。
『ヴィーナスという子』のところで書いたばかりだけど
私はエピローグを読むことで作品の中での緊張をといていた。
ところが本書だけはそうはいかなかった。
主人公ジェイディの身に本当は何が起こっていたのか
結局明らかにはならなかったからだ。
はっきりしているのは
トリイが彼女の言葉を信じて事態を公にしたこと
それによってジェイディが両親から離れることができたこと
そしてそれが正しい選択であったということだ。
ジェイディの身に何かが確実に起こっていた。
その「何か」とは非現実的なカルト集団の存在をうかがわせた。
この日本で暮らす限り本書に書いてある事実を
ありのまま頭に描くことはむずかしい。
不自然なほど前かがみで両手を組んでるジェイディに
トリイがどうしてそんな格好でいるのかとたずねると
「私の中身がこぼれ落ちないようにだよ」
と答える‥という件がある。
この言葉に彼女の恐怖が表れていると思った。
読後ほんとうにやり切れない思いが残った。
おなじみトリイのノンフィクション物‥なのだけど
この作品は結末がない。
『ヴィーナスという子』のところで書いたばかりだけど
私はエピローグを読むことで作品の中での緊張をといていた。
ところが本書だけはそうはいかなかった。
主人公ジェイディの身に本当は何が起こっていたのか
結局明らかにはならなかったからだ。
はっきりしているのは
トリイが彼女の言葉を信じて事態を公にしたこと
それによってジェイディが両親から離れることができたこと
そしてそれが正しい選択であったということだ。
ジェイディの身に何かが確実に起こっていた。
その「何か」とは非現実的なカルト集団の存在をうかがわせた。
この日本で暮らす限り本書に書いてある事実を
ありのまま頭に描くことはむずかしい。
不自然なほど前かがみで両手を組んでるジェイディに
トリイがどうしてそんな格好でいるのかとたずねると
「私の中身がこぼれ落ちないようにだよ」
と答える‥という件がある。
この言葉に彼女の恐怖が表れていると思った。
読後ほんとうにやり切れない思いが残った。
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