ZOO〈1〉

2008年10月29日 読書
 乙一(集英社)


『カザリとヨーコ』『SEVEN ROOMS』『SO-far そ・ふぁー』
『陽だまりの詩』『ZOO』の5作品を収録した短編集。


『カザリとヨーコ』
 まぁ‥この作品に限らずだけど
 乙一作品は読み進めるのが苦しくなるものがある。
 それがまた「怖いもの見たさ」的な感じで惹かれる要因でもあるのだけど。
 この作品もそんなひとつ。
 双子のひとりだけが可愛がられ もうひとりは虐待される。
 最後の展開は読めないでもなかったけど
 「仕返し」として気持ちいいと取るべきなのか?
 結局は母親の愛は得られないままなのに?

『SEVEN ROOMS』
 読後‥緊張から解かれてホッとした。
 ホラー(特にスプラッター)は得意だけど
 日一日と恐怖が迫る感覚は私には新鮮で神経が尖った。

『SO-far そ・ふぁー』 
 設定は面白いと思った。
 少し複雑で‥後味が悪い。
 子供のココロをいじるオトナ(両親)が単純に許せない。

『陽だまりの詩』
 オチが読めた‥かな。 
 それでもロボットというカタチを借りて書かれている
 愛を理解して行く課程?が面白かった。 
 切ない。

『ZOO』
 「犯人」自身の狂人的な犯人捜し。
 この本の中では一番ぼやけた作品かな?

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